日常生活でも、人生の山場でも、無理をしなくてはいけない時ってありますよね。
その人には無理でも、この人には無理じゃないといった違いがあるかもしれませんが、自分の容量を超えなくてはならないことが、無理に繋がると思います。
無理とは?
「無理」という言葉を調べてみると
- 物事の筋道が立たず道理に合わないこと。
「無理を言われても困る」
「怒るのも無理はない」
「無理な言いがかり」 - 実現するのがむずかしいこと。
行いにくいこと。
「無理を承知で、引き受ける」
「無理な要求をする」 - しいて行うこと。
押しきってすること。
「もう無理がきかない」
「無理に詰め込む」
「あまり無理するなよ」
という意味があります。
無理を使った熟語・慣用句
無理を使った熟語や慣用句もたくさんあります。
無理往生
無理圧状
無理算段
無理難題
無理非道
無理無体
無理押し
無理矢理
無理からぬ
無理関数
無理酒
無理強い
無理数
無理もない
無理が通れば通りが引っ込む
等々
ほとんど使わないないようなものまで、けっこうあります。
無理は否定の意味?
どれも意味的には、強引で否定的な感じですし、そうじゃないものは、「無理」自体を、否定することによって、当たり前であるといった意味に変換しています。
「無理」自体の意味は、日常でしょっちゅう使うのに、四字熟語や慣用句になってくると、途端に使用する言葉が減りますね。
この中で使ってるといったら、「無理矢理」や「無理強い」とか「無理もない」くらいじゃないでしょうか。
他には、相手に何か依頼するときに、「ご無理言いますが、よろしくお願いします」ってよく使うし、「無理しないでね」ってよく言ってると思います。
無理という字からしても「理が無い」のだから、きっと正しいことが行われない様子なんでしょう。
無理という言葉
こういう言葉の解説って、意味が分からなくて国語辞典を調べていると、言い回しが変わって説明され、そっちの意味を調べていたら、一周して元の単語に戻ってくることってよくありますね。
そう思うと言葉を覚えるのって、かなり大変です。
幼少時に言語を覚えていく取っかかりがあるから、それを元にして知らない言葉の意味が、広がっていくのだと思います。
それが、何もない状態からだと、名詞以外の言葉って覚えるのが難しそうです。
外国語を学ぶときも、母国のベースがないと困難でしょうし。
無理って言葉も当たり前になってますが、不可能、できないって概念を、無理と表現するのも面白い。
英語でも「impossible」って可能を否定してますから、人間の考える言語って、根底は共通していないと表せなくて通じないのだろう。
無理を肯定的に使う
言葉の話は、その道のプロや学者さんに任せるとして、自分の中の無理を考えてみました。
自分の無理はやっぱり、無理して何かに取り組むことです。
これは、皆さんも同じだと思います。
これまで無理をして来た経験を、皆さんがお持ちだと思いますが、無理をする状況っていつでしょう?
- 目標を乗り越えるとき。
- 仕事が大変なとき。
- 人間関係が合わないとき。
様々です。
言葉の意味から、無理を「できません」と使いがちですが、反対に無理だからこそ、「できる」に方向性を向けるべきです。
無理の方向を外に向けると否定的になりますが、方向を内側に向けて、自分に無理させれば、結果を肯定に向けることができます。
無理を無理と思わないモチベーション

無理して頑張っても、能力の差を超えられない時はある。
「頑張る」と「無理をする」はかなり違いますが、自分のモチベーションが高い時って、無理している感覚がないですよね。
勉強にしても運動にしても、やらなくてはいけない時には、やっておいた方が自分の人生で自信にも繋がるし、達成感を覚えることで、やり切る習慣が身につき、やり切る意欲が湧いてきます。
反面、意欲的に頑張っていても、体や心を壊しては、無理をしていた事になる。
頑張ってもできなかったって結果は、将来にわたって自分を卑屈にさせるかもしれない。
無理は、けっこうな諸刃の剣にもなりかねません。
適切に無理を使いたい

そうは言っても、本音は気楽なことばかりして過ごしたい。
努力では限界があるのも事実ですが、無理する場面を見極めるためにも、やるべき時はやっておかないと、今後の判断を誤ります。
よく頑張らない生き方とか、落ち込んでいるときに助けてくれる言葉があるけども、その時はたいへんありがたい。
だけど、無理をしなくてはいけないときは、やっぱり無理をしないといけないのだと思うのです。
24時間365日やっていては、とてもじゃないけど保ちません。
要は、無理をする場面を的確に判断して、やるべき時にい、やるべき場所だけに、労力と時間を注ぐのが正解です。
その局面が、自分に取って重要ならば、1日であろうと、1ヶ月であろうと、1年であろうと、無理をする必要がある。
でも、上手に無理と付わなくてはいけません。
無理してばかりでは、つまらないですから。
ストイックな自分に、酔ってるのも悪くはありません。
でも、本当に楽しくて、幸せなことに向かうための無理ならば、ガンガンしていきたいと思います。
まとめ:正しい無理は、成長となる
自分の範疇を少しだけ超えて取り組めば、自分にできることが、どんどん増えて、大きくなって来ます。
いきなり自分の器は広がらないので、少しずつ壊れないように、伸ばしてあげなくてはいけません。
それが無理しなくっちゃって、かたくなにやってると、柔軟性がないからこころも折れたり割れたりしてしまう。
やさしく強いしなやかなこころを、自分に向けてあげることができれば、行きたい所へは行けるかな。
物理的な無理は超えられませんが、精神的な無理なら超えられる気がします。
言葉は矛盾していますけどね。
さて、今日も自分のできる、できないを把握して、気楽な範囲の無理から取り組んで行きましょう!