相続・遺言

40年振りに行われた令和2年4月相続法改正の概要

明治時代に作られた民法がこれまで部分的な改正はあったものの、初めて全般的に見直されました。

この4月から大きく改正される部分は、債権法をメインとしていて短期消滅時効の廃止や保証契約の見直しなど重要な改正がなされています。

法務省もいろいろとパンフレット出してますね。リンクしておきます。


商取引上はもちろん、日頃の消費生活にも密接に関わる改正なので、しっかり把握したい所ですが、ちょっと難しいですね。


そんな難しい法律を理解する気力はなかなか出ないものですが、昨年から民法の中でも相続法の分野が改正され、施行も段階的に始まっています。

こっちの方が大切かもしれませんし、ちょっと勉強して来ましたので、簡単にピックアップしてお伝えしたいと思います。

 

改正の内容

この改正は昭和55年以来の大きく見直されてこなかった相続法分野の大改正です。

改正の理由としては、当時から社会情勢が変化して、高齢化が進んで、その保護の必要性が高まって来たからと言いますから、なるほどと思います。

また、表現の平易化や判例法理の明文化、配偶者の保護、利便性の向上と様々な理由で改正がなされおります。

主に配偶者に先立たれた高齢者の生活に対する配慮や遺言の利用を促進し、相続をめぐる紛争を防止する観点からのおおきな改正になっています。

相続人間の公平性が感じられないと不満を持つ方がいるのは仕方ないので、大切な改正ですね。

 

配偶者の居住の権利

配偶者が亡くなった場合に、その妻や夫が亡くなるまで自宅に住み続ける権利が創設されました。

これにより自宅の価値を所有権と居住権に分散できるため、将来の相続税への対応がやりやすくなったと思います。

話し合いで決めなくてはいけない部分もありますが、当面住み続けることは確保されています。

 

遺産分割等に関する見直し

これまで相続人全員と話し合いがつかないと亡くなった方の預金を下ろせませんでしたが、必要がある場合に一部扱いやすくなりました。

また、生前に贈与で財産をもらっていた相続人ともらっていない相続人間での公平性にも配慮されています。

 

遺言制度に関する見直し

自筆証書遺言が見直されました。これまでは全文手書きで書かなければならず、遺言書を書く必要があるときには、大変負担が大きいものでした。

それが、財産目録を添付するなどして、一部簡略に作成できるようになりました。

全てをPC等で印刷して作成する事はできませんが、かなり減らすことができます。

また、公正証書遺言のように法務局へ保管してもらえる制度もできましたので、紛失の心配がありません。

気軽に書き換えられることがメリットですが、やっぱり公正証書で作ったほうがよいかなと思ってしまいます。

でも、法務局で保管してもらうと開封の際に裁判所で確認してもらう「検認」が不要になるのはいいですね。

 

遺留分制度に関する見直し

遺留分(相続人が最低限の遺産を確保された分)の算定方法が変わりました。

もらえる割合などは変わっておりません。相続人間で深く揉めた場合に関わって来る改正です。

 

相続の効力等に関する見直し

これは相続人の間ではなく、他人との関係で影響が出ます。

自分が相続で取得できる部分と他人からどこまで請求されるかの線引きが少し変わりました。

第三者と揉めるとこの改正で結果が異なる場面が出てきます。

 

特別の寄与

これまで夫の両親を面倒看て来た妻に相続権がなかったので、先に夫が亡くなってからも夫の親御さんの面倒を看てきた妻が報われないことが多々ありました。

この改正でも妻に夫の親の相続権はないままですが、無償で療養看護などの労務提供をしていた相続人ではない親族に特別の寄与料の請求ができる権利が創設されました。

従来の寄与分は引き続き存続していますので、別の概念です。

普段の生活では、全く縁がない改正ですが、いざというときに大きくかかわって来るかもしれません。

この改正を想定して準備することなんて、なかなかできないと思いますが、妻や夫が亡くなった後に「配偶者が居住し続けられる権利」と自分で書いて残す「自筆証書遺言」の見直しくらいは、知っておいて損はないかもしれません。

自筆証書遺言に関してだけ、少し大事なので簡単に書き方を載せておきますね。

後のことは、小難しすぎるので弁護士さんに任せましょう。もちろんそんな事態にならなければ、それにこしたことはないのですが。

全体からしたら、改正点のほとんどを割愛しておりますが、参考になれば幸いです。

 

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