収益物件を買おうとして買付証明書を提出したのはよかったのですが、売買契約をする前から、難しいことだらけです。
収益をあげるということは、事業主になろうとしているので、責任も重くなります。
このまま何も分からない状態で、前に進むわけにはいきません。
頭から煙が出ている状態の僕に、不動産業者の彼からメールが来ました。
こんな人に読んで欲しい
- 不動産の勉強がしたい人
- 不動産投資に興味がある人
- 収益物件を買う流れを知りたい人
重要事項説明書
件名:重要事項説明書の送付
表題の件、資料をお送りします。
ご不明点、ご指摘等ございましたら、ご連絡ください。
問題ないようでしたら、清書いたします。

ちょっと、彼が事務的になって来ました。
で、あっさり売買契約書よりページ数が多い、「重要事項説明書」を送ってくれました。

ご不明点ばかりです...
問題があるのか、ないのかも分かりません...
別紙も含めると13ページもあります。
重要事項説明書とは?
「重要事項説明書」とは、不動産取引の際に宅地建物取引業者契約上の重要な事項を記載した書面です。
この説明は、必ず宅地建物取引士がしなければなりません。
そして、この説明する重要事項をすべて書面に記載した「重要事項説明書」を当事者に交付する必要があります。
説明を要する事項は、売買か賃貸かなどの取引内容に応じて異なりますが、宅建業者には下記の様な契約の要素となるものの説明が義務づけられています。
- 取引対象不動産の権利関係
- 取引対象不動産に係る法令上の制限
- 取引対象不動産の状態やその見込み
- 契約の条件
うーん...枚数が多い。
でも、読んでみると物件の状況が説明されていて、気になることが全て網羅されている書類でした。
「登記記録に記載された事項」
「法令に基づく制限の概要」
「私道に関する負担等に関する事項」
大事なことばかりです。正直、物件自体には興味があるからか、物件説明がほとんどのため、売買契約書より読みやすいかもしれません。
これを見れば、どんな物件なのか理解することができます。
また、建物を再建築する場合の条件なども把握できます。
しかし、今更ブログを書いてて、気がついたことがありました。
手付金とは
通常、売買金額の1割が手付金とされます。
でも、融資の都合上売主に無理を言って5%にしてもらってました。
手付金を放棄すれば売買契約を解除できるんだろうなって、思い込んでいたのですが、今更よく見てみると...
手付金の性質が、違約手付けになっていました。
なるほど。手付金を放棄しただけでは、解約できなかったんですね...
よく読んだつもりでしたが、分かっておりませんでした。
きっと説明も契約時にしっかりと聞いていたはずです。
完全に聞き流していました。
手付とは?
手付けとは、売買などの契約の際に代金の一部を先払いすることです。
手付けにもいくつか種類があります。
- 解約手付
手付金を放棄することによって、任意に契約を解除することができる手付です。
通常の手付金は、解約手付と推定されます(判例)。 - 証約手付
契約が成立したという証拠として交付される手付です。 - 損害賠償の予定としての手付
債務不履行があったときに、損害賠償額の予定とするために交付される手付です。 - 違約手付
契約違反があった罰として没収される手付です。
通常用いられる手付金は、解約手付か違約手付がほとんどです。
ちゃんと読むと重要事項説明書には、違約手付として記載してあります。
さすが、あらゆるケースに対応できる契約書の書式になっています。
解除する気はなかったのですが、ちゃんと読まないといけませんね。
手形貸付
話は少し遡るのですが、金融機関の担当者から融資についての事前審査が通った連絡をもらってました。

軽いノリはともかく、内諾を得られてほっとしました。
初めての不動産投資のクセして、今回フルローンをお願いしているので、自己資金が全くありません。
手付金のお願いをしてみました。

売買金額の1割が通常なのに、5%の手付金にしてもらった理由をはっきりと思い出せないのですが、たぶん当時は、余分な金利を抑えたかったのだと思います。
本決済までの期間も短いから、そんなに変わらないんですけどね。

いとも簡単にOKもらえました。
軽いノリはともかく、事前審査で手付金のことも含めて判断してもらってたんでしょうね。
手付金は、手形貸付で貸してもらえました。
銀行融資の種類
銀行融資には、4つ種類があります。
- 「証書貸付」
金銭消費貸借契約書を銀行に差し入れることで融資を受ける方法。 - 「手形貸付」
借入用手形を銀行に差し入れることで融資を受ける方法。 - 「当座貸越」
極度額を設定し、その中で自由に融資を受けたり返済したりする融資。 - 「手形割引」
取引先から受け取った手形を銀行に買い取ってもらうことで資金調達する方法。
通常は、証書貸付か手形貸付を利用することになります。
証書貸付は、「金銭消費貸借契約書」を交わし融資を受けるのに対し、手形貸付は、金融機関が用意した「借入用手形」で銀行から融資を受けます。
手形貸付は、証書貸付より融資の手続きが簡素化されているので、手付金のような「つなぎ資金」の融資に利用されます。
手形貸付は、金銭消費貸借契約を交わして、融資を受ける場合に貼る収入印紙に比べて、借入用手形に貼る収入印紙の方が安いです。
しかし、本決済の時には、ちゃんと金銭消費貸借契約を結ぶので、収入印紙を2回貼ることになります。
金融機関で融資を受けるということは、金利以外の手数料や印紙といった諸費用も必要になります。
やはり、自己資金を全く準備しないで、収益物件を購入するということは、細かなロスも多くなります。
でも、あっさりと大金が振り込まれました。
収入印紙と手数料の数万円が天引きされて...
まとめ
何ごとも知らないということは、損をしやすくなります。
しかし、誰でも最初のタイミングはあります。
そのタイミングを最大限に活かして勉強しないと、損を繰り返すことになるのです。
この損を当たり前と思うか、勉強料と捉えるかで、今後のスタンスも決まります。
「重要事項説明書」「手付金」「証書貸付」
また、勉強する項目が増えました。
いよいよ売買契約です。
でも、新たな悩みが頭をよぎります。
「個人」で買ったら、今の収入とごちゃごちゃになりそうだな。
「会社」で買った方がいいのかも。と、考え始めたのです。
続く