収益物件の売買契約を締結した僕ですが、残代金の支払までに金融機関に本審査を通してもらわないといけません。
既に売買価格を含め、様々な費用見積もりをいただきました。
今回購入する建物は、40年以上も前に立てられたアパートです。
この修繕費が僕の予想を大きく上回ることになるのです。
こんな方に読んで欲しい
- 収益物件を買う流れを知りたい方
- 収益物件購入で失敗したくない方
- 収益物件の購入にかかる経費を知りたい方
修繕業者の選定
初めての収益物件購入なので、どこの業者が何に強いのか。どこの業者がお値打ちなのか。
そんなの全く分かりません。
例によって、不動産業者の彼に頼みます。


とんとん拍子に打ち合わせの日程が決まり、購入物件を一緒に確認しに行くことになりました。
業者は紹介してもらった方がいい
さて、今回紹介してもらった業者さんですが、結果として満足いく仕事をしていただきました。
建築関係の業者は、数え切れないほどあり、本当に千差万別です。
同じことを依頼しても、仕事ぶりや料金も違います。
あちこち調べて自分で依頼するのも1つの方法ですが、信頼できる方に紹介してもらうことをお薦めします。
よく看板やチラシが目に付く業者は、宣伝広告費に経費をかけています。
その費用は、日頃の売上から捻出されているので、支払う費用に業者の広告費が含まれているとも言えます。
その点、紹介してもらった業者は、紹介元の信用をつぶす訳にはいきません。
いつもお客さんを紹介してくれる紹介元なら尚更です。
ただ、いくら紹介者が

なんて言ってもたいてい通常価格です。
しかし、暴利になることは、少ないと思いますので、信頼できる方に安心の業者を紹介していただいた方が、無難だと思います。
もちろん、企業努力で良心的にやっている修繕業者さんも多いので、自分で探して頼むのも、間違いではありません。
紹介された業者より、自分でお願いした業者の方が、自由に価格交渉がやりやすいのは確かです。
現地調査
数日後、僕と仲介業者の彼と修繕業者の方で現地集合しました。
実は、ちゃんと物件を見るのは、これが初めてです。
もちろん、見たこともなく契約をしたのではないのですが、人の住まいの敷地に入るため、初心者の僕は見に行ってもオドオドしてしまって、しっかりと見ていませんでした。
それに、物件を見る目を持っていないので、全体の印象でしか判断できずに、チェックするポイントも分かりません。
そこを今回は、プロの目でしっかりチェックしていただきます。
チェックポイント
そのアパートには、長く住んでいる方もいて、自己流の改造を施している部分もありました。
ベランダ部分に何やらオリジナルの構築物が作成してあります。
通常洗濯機は室内にあるものですが、ベランダに置いてある部屋もあります。
素人の僕は、そんなところばかり目に付いてしまいましたが、不動産業者の彼と修繕業者さんは、違うポイントを見ています。
- 外階段の腐食
- 防水の補強
- 外壁の改修、塗装
- 屋根の状態
どんどんチェックが入っていきます。
その都度説明を受けるのですが、何をどこまでやったらいいのか、その場で判断できるはずもありません。
ただ、入居者の方にとって危険になるような所に関しては、しっかりやった方がいいとお二人からアドバイスをいただきました。
まずは、気付いたポイントを全て見積書に反映してもらうことにしました。
御見積書
そして、また数日後...
御見積書をいただきました。
細かく出していただけました。
そして、合計金額にビックリです。
売買契約前に僕の考えていた修繕費の倍くらいの金額が御見積書の記載してあったのです。
一番最初に初心者の僕がやらかした失敗は、この修繕計画の甘さでした。
- 収益物件をずっと保有していくのか、途中で売却するのか計画性のなさ。
- ローンの返済と家賃収入で残す手残りのバランスの悪さ。
- 修繕をする前提なのに、売買契約までに前オーナーの修繕記録をチェックしない。
見切り発車も甚だしいです。
後は、どこまで見積もりから削るかですが、不動産業者の彼から言われていたことがありました。







初心者の僕には、売り抜くことを見越して、その場しのぎの修繕で済ますことができませんでした。
結局、お見積のとおりに依頼すること決めてしまいました。
結局、全部お願いしちゃった

なんて、何の考えもなしに、お願いしたわけじゃないですよ。
自分なりに考えた結果でした。
修繕業者の方も丁寧に説明していただき、いかに必要かを教えてくれました。

写真がボカしてありますが、全てご指摘を納得できる内容ばかりでした。
鉄部手釣り各所腐食部写真。
北棟、南棟鉄部各所において腐食していますので、補修、補強工事が必要です。
強度、外観を維持するのに必要です。
2F通路コーキング劣化部。コーキング工事。1Fへの漏水を防ぐのに必要な工事になります。
南棟2F通路防水工事。凹部にモルタル処理をして水たまり箇所をなくします。
現状、溝がないため新しく溝を作り、ドレンへ水を送るようにします。溝部には防水処理をします。
端部処理はL型アングルを使用し端部の防水の捲れなどを防ぎます。
半場には、床用のシートを張ります。
建物全体が劣化しているため塗装工事が必要になります。
当時の僕は、きっと何を言われても全部YESと言っていたかもしれません。
しかし、決め手としては、信頼できる方に紹介してもらった修繕業者さんということと、丁寧な対応に心が傾きました。
僕も簡単ですね。すぐに騙されそうです。
信頼できる方と出会えて本当によかった。
まとめ
収益物件の修繕には、外側と内側があります。
外側として、屋根や外壁、階段。
内側として、給湯器やエアコン、内装。
内側部分で、入居者の過失でよって大きな傷や汚れがある場合は、入居者が費用を負担して直さなくてはなりません。
しかし、それ以外の部分は、大家が負担しなくてはなりません。
通常の使用で劣化していく自然損耗や、災害などによって壊れた所などは、全て大家の負担になります。
自分の物件をいつ売るかを見据えて、修繕の度合いを考えないと、余分な支出ばかり増えてしまいます。
事業としてアパート経営をするのなら、ある程度の合理化も必要になります。
入居者に気持ちよく住んでいただきながら、経営をしないといけません。
退去されてしまうことが、一番の損失です。
とは言え、ゆくゆく古い物件がいかに手のかかるものかを、「僕」はじわじわ知ることになるのでした。
続く