不動産投資

【副業で不動産投資】価格の安い古い物件は空室や減額のリスクが高い

2020年10月20日

建築してから40年以上経っているアパートの修繕工事も終わり、融資を受けた通帳の残高も、かなり寂しくなりました。

すっかり、フルローンのつもりでいたのですが、諸経費までは融資が下りなかったので、既に前オーナーから引き継いだ入居者さんの保証金までも使い込んでおります。

 

古い収益物件は、手間がかかる!?

たいし
使い込んだ保証金は預かり金だから、貯めなくては!

いつか返さなくてはいけないお金です。

何としても収益を上げて、貯めておかないと大変なことになりそうです。

しかし、早くローンを終わらせたい気持ちから、返済期間を短めにしたため、収入と支出が結構ギリギリのラインになっています。

そして、契約してから、残代金の決済までに退去者も出てしまったので、現在3部屋も空室の状態です。

しかし、入居者の募集という、収益に直結することばかりに目が向いていますが、古い物件に付きものの問題が次から次へと発生してくるのです。

 

空室リスクは付きもの

たいし
何とか入居者を集めないと!

管理会社を通じて、賃貸仲介業者に広告を出してもらうことにしました。

自社のサイトに出すだけなので、費用もかからないそうです。

広告には、募集条件を色々と決めないといけないので、不動産業者の彼に相談しました。

たいし
どうしたら、入居者が集まるかな?
キャンペーンしてみてはどうですか?
不動産業者

キャンペーン?

詳しく聞くと、入居してもらいやすい配慮をした方がいいよってことでした。

 

家賃で勝負すると首が絞まる

僕の購入したアパートは、いくら修繕しても建物の古さは隠せません。

おまけに内装をリノベーションするお金も残っておりません。

当たり前ですが、家賃を下げると入居してもらいやすくなる代わりに、収益が減ります。

でも、空室が一番の損失なので、何とかしなくてはなりません。

例えば、保証金や礼金を免除するとか、2ヶ月間家賃なしとかはどうでしょう。
不動産業者

なるほど色んな方法があるものです。

色々と策を練っていると、管理会社のAさんから連絡が入りました。

たいし
入居者が決まったかな。

そう思って、電話に出てみました。

 

入居もあれば、当然退去もある

期待して話を聞いてみると...

退去の申出がありました。
Aさん
たいし

うーん、これで4部屋も空く状況になってしまいました。

収益を増やすどころか、毎月のローン返済額の方が多くなってしまいます。

退去の立会やっておきますね。
Aさん

ということで、退去の立会も代行してもらいました。

たいし
退去者から預かっている保証金で修繕して、早く次の方に入居してもらわないと。

長年入居してもらっていた方ですので、それなりに痛んでいるはずです。

預かっている保証金で部屋をきれいにしようと考えておりました。

たいし
建物自体や外装は、しっかりと大家がメンテナンスしなくてはいけないけど、内装は退去者に費用を負担してもらおう!

壁紙張り替えて、畳も変えて、ハウスクリーニングもしてもらったら、保証金だけでは修繕費に足らないけど、これまで長年お世話になった入居者みたいだから、追加請求まではしないようにしてあげなくちゃな。

そんな風に考えておりました。

すると...

今度、市会議員に立候補する方が一緒に付いてきて、全額返金を要望されています。
Aさん

どうやら、退去時の請求が心配で付いて来てもらったらしい。

これも選挙活動の一環なんだろうか...

まぁ、いいや。

契約書を見たら、「賃借人は、本物件を原状回復しなければならない。」って書いてるし、任せておこう。

たいし
追加請求はしないから安心して下さい。
もし、内装を直して、保証金があまったらお返しするねって言っておいて下さい。
原状回復って、賃借人が借りた当時の新品状態に戻すことではないですよ。
Aさん
たいし
マジっすか
元通りにするのが、賃借人の義務じゃないの?

 

「原状回復義務」の意味

賃借人が、入居時に支払うお金の中に、「敷金」「保証金」があります。

このお金は、入居者が汚したり、損傷させた部屋を、原状回復費用に充てるために、大家が事前に預かるお金です。

大家側は、敷金や保証金を預かっておくことで、家賃が滞納された時に、充当することができるのです。

敷金や保証金と地域等によって呼び方が異なっても、家賃の担保として預かるお金の場合、その扱いは同じです。

しかし、しばらく前まで、入居者の原状回復義務について、負担の範囲が明確ではありませんでした。

入居者の退去時に、敷金返還トラブルが多かったので、平成10年に国土交通省が、裁判例や取引の実務等を取りまとめたものが「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。

 

国土交通省のガイドライン

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復をこう定めています。

「原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」

つまり「普通に住んで自然にできる汚れや損傷は、入居者の責任ではない」ということです。

 

修繕は大家の義務

よく考えたら、数十年も住めば、誰が使っても内装だって痛みます。

たいし
...全額返してあげて下さい。

結局、どんな人付いて来ようが、結果は同じで関係なかったのです。

入居者が、不注意で壊したり、故意に傷を付けた様な場合でなければ、大家負担なのです。

Aさん
承知しました。
では、次の入居者を募集するためにも、内装の修繕をお願い致しますね。
たいし
はい...これが収益物件を経営するということかぁ。

空室をほっておいても、利益が上がるわけではありません。

賃料収入を得るために、空き部屋の修繕をしないと、入居もしてもらえないのです。

お金をかけて仕入れた商品に、利益を乗っけて販売する。

お金をかけて部屋を修繕し、賃料払って入居してもらう。

普通の商売と理屈は同じですね。

 

次々と不具合が出始める

この退去を皮切りに、古い収益物件を扱うことの意味を、僕は身をもって知ることになります。

お湯が出ないって言ってます。
Aさん
たいし
すぐに給湯器を修理します。
配水管が詰まって水が溢れているみたいです。
Aさん
たいし
すぐに清掃してもらいます。
インターホンが鳴らないそうです。
Aさん
たいし
すぐに交換致します。
換気扇が飛んで来るそうです。
Aさん
たいし
(ホントかよ!)
すぐに直します。(本当でした)

 

このアパート、古いだけにどんどん不具合が出て来ます。

そういえば、仲介業者の彼が言ってたなぁ。

不動産業者
古い物件は手がかかりますよ。

なるほど、こういうことか...

 

家賃減額の申出

もう融資で借りたお金も使い切ってしまったので、ついに自分の貯金を取り崩して、修繕をしなくてはならなくなりました。

たいし
こんなはずでは...

そう思っている僕のところへ、管理会社のAさんから連絡が入ります。

たいし
また、故障かな...

もうAさんからの電話が恐くなっています。

入居者の方が、家賃を下げて欲しいと言ってきています。
Aさん
たいし
え~~~

話を聞くと、前の所有者にはお世話になっていたから、ずっと住んでいたけど、オーナーチェンジしたんだから、家賃下げないと出て行くと言っているようでした。

既に出費ばかり多くて、僕は、気が滅入っています。

更に空室が増えて、ローンを返せなくなる恐怖が僕を襲ってきます。

数ヶ月間空室になるくらいなら、家賃がなくなるよりましだから、下げるしかないかぁ。

たいし
...減額に応じて下さい。

 

次から次へと起こる問題に対処していると、もう、シミュレーションゲームでもプレイしている気分になってきます。

選択肢

殿様、隣国が攻めてきました。

 

→ 合戦を

する?

  

しない?

 

こんな気分です。

しかし、これは現実です。しっかりと対応しなくてはなりません。

空室リスクはさることながら、もしもの為に保険にもしっかりと入っておかないと行けません。

 

入居申込者が現れる

これで空室は4部屋。

ホントに募集してるのかなと、僕も自分で自分の収益物件を検索とかし始めています。

自分で検索しても、すぐに見つからないのだから、そんなに簡単に入居者が入る訳がないんです。

しかし、ここで入居の打診がありました。

外国人ですが、いいですか?
Aさん
たいし
...お断り下さい...

別に偏見がある訳ではありません。

でも、大きな音を出したり、習慣の違いで、先に住んでいる方へ迷惑がかかることの方が心配でした。

たいし
うーん。この先どうしよう...

 

まとめ

ようやく建物の修繕も終わって、大家業が始まったのですが、問題ばかり起きてきます。

しかし、収益物件に限らず、古い建物に不具合が出ることは想定しておかなければなりません。

新築と違い、「手がかかる」ことを理解していなかっただけなのです。

本来は、固定資産税や税理士報酬といったランニングコストの他に、空室リスクや細かい修繕費も考えて、返済期間を決めなければなりませんでした。

自分の貯金を取り崩して、収益物件のローンを返す状態になってしまった僕は、入居者の募集をしなければと、奮闘するのでした。

続く

 

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