不動産投資

【副業で不動産投資】買付証明書の提出から売買契約までに何をする?

2020年9月18日

さて、前回は、不動産業者の彼にアドバイスをもらいながら、初めての収益物件購入をしようと金融機関に相談へ行ったら、色よい返事を聞かせていただけました。

気をよくした僕は、早速「買付証明書」を売主に出してしまったのです。

なんとなく副業したいなぁくらいに思って手を出したので、この時は、まだあまり自分がしようとしていることの重大さを、理解し切れておりませんでした。

こんな方におすすめ

  • 副業で不動産投資を始めたい人
  • 不動産の知識がない人
  • 収益物件を購入する流れを知りたい人

買付証明書の提出から売買契約まで

買付証明書を提出するときも、無理してまで買う必要もないから、買えたら買おうくらいの気持ちでおりました。

なので、ダメ元と思い、チラシの販売価格から1割以上も安くした金額で申し入れしました。

あまり無茶なことを言っても失礼かなぁとも思いましたが、自宅よりも高い買い物なので、なるべく安く買いたい気持ちの勝利です。

たいし
ホントは大きな買い物をすることが恐かったので、ダメになったら止めてしまおうと思っていたのかもしれません。

買付証明書を提出してから数日、仲介業者をとおして、売主から買付を受け入れる回答をいただきました。

当初の販売価格のままで買っていたことを考えると、年収分くらいの差がありましたので、喜びながらも不動産を扱う怖さを感じます。

 

売買契約の条件

これで正式な売買契約へと進むのですが、融資特約なし。建物には瑕疵担保責任がなく土地のみだとの条件があると聞いておりました。

融資特約とは?

融資特約とは、金融機関から融資を受けて不動産を購入する際に、融資の審査が下りなかった時に不動産売買契約を白紙撤回できるという特約です

融資特約により契約が解除となる場合には、手付解除や契約違反による解除の規定は適用されないので、買主は手付金を没収されません

瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは?

「瑕疵担保責任」は、民法改正により現在は、「契約不適合責任」と名称が変わりました。

名称だけでなく責任の法的性質も変わり、どちらかと言うと買主保護の色合いが強い改正です。

どちらも物件に契約書上で明示されていない問題があったら、売主は責任を負わないことが共通しています。

具体的には、

  • 金融機関の融資の方に色よい返事をもらっていたとは言え、
    融資が下りなかったら手付金の全額没収
  • 建物が古いので、現状で分かっていない問題が起きていても、
    売主へ責任追及をできない

ということなのですが、さすがにマイホームの購入より手厳しいです。

 

消費者ではなく事業者側になる

考えてみれば、副業とは言っても、お金儲けとして不動産を購入するのですから、一般的な消費者側の気持ちでいることが間違いです。

収益を上げる以上は、事業者になるので、様々な法律で保護されている消費者としての適用が一切ないのです。

とは言え、自分から購入を申し入れた以上、気持ち的になかなか撤回できるものでもありません。

金融機関の融資審査も、売買契約書提出してから本審査になります。

色んな不安が頭をよぎりますが、結局、売買契約の締結をお願いしたのでした。

そういえば、金融機関へ資料を持って融資の相談に行ったんですが、1週間くらい経過して軽い感じで

融資担当者
融資できますよ~

大丈夫ですよ~

って言われました。

あれで事前審査にとおっていたんだろうなぁ。

どうゆうことか、正確に分かっておりませんでした。

 

売買契約書案とレントロール

そこから数日経つと「売買契約書の案」「レントロール」が送られてきました。

売買契約書の内容は、完全に定型文でしたし、一般的な内容なので、読み流しておりましたが、「特約条項」を見てみると、とても長いものでした。

特約条項とは?

特約条項とは、通常の契約の他に当事者間に特別の条件を追加する項目のことです。

標準的な雛形に記載される基本的な項目とは違って「通常の条項以外の特別な約束事」です。

つまり、売主と買主間の取引条件に沿って明記される特別なもので、場合によっては他の条項を一部打ち消すこともあります。

 

 

うーん。読みたくないけど、読まないわけにはいきません。

読んでみると、なるほど大事なことがたくさん書かれています。不動産業者の方もしっかりと仕事をしてくれています。

そして、「レントロール」を見てみました。

レントロールとは?

「レントロール」とは家賃明細表のことです。

その物件の各部屋に、家賃がいくらで入居しているかがまとめてあります。

書式や決まりはありませんが、一般的なレントロールの記載事項として以下のものがあります。

●部屋番号、契約日、備考の情報
●部屋の間取り、面積、契約期間、部屋ごとの情報
●賃料、共益費、敷金(保証金)等

物件全体の「現況での年間賃貸料収入金額」「満室時の年間賃貸料収入」「稼働率」「表面利回り(現況)」「表面利回り(満室時)」といった情報が書かれているものもあります。

正直、レントロールという言葉も聞いたこともありませんでした。

特約では、保証金の継承とか確定測量...

レントロールでは、入居状況とか家賃...

収益物件の購入で把握しておかなくてはならない項目がいくつも出てきます。

不動産業者の彼からは、こんな連絡も入っていました。

不動産業者
買付証明書の売買金額で、利回りの試算も記載しておきましたので、御確認下さいね~!

 

表面利回りと実質利回り

利回り!?

単語だけは聞いたことがありました。要は儲かる割合だよなぁって認識です。

そりゃ借金を金利も払いながら、返済していくんだから、重要な項目です。

でも、返せないような物件だったら、金融機関もお金貸さないだろうし、大丈夫だろうって甘々の考え方でいたのでした。

この時期のすぐ後くらいに、スルガ銀行の不正融資事件がどんどん明るみになっていきました。

金融機関が貸してくれるから大丈夫なんて考えずに、自分でちゃんと考えて判断することが重要です。

でも、この頃の僕は、

たいし
金融機関の審査がとおれば返せるに違いない!!

と思い込んでいます。

利回りとは?

「利回り」とは投資した金額に対して、どのくらい利益が出るのか、もしくは出た割合の指標です。

不動産投資における利回りは「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

「表面利回り」

年間の家賃収入の総額を物件価格で割り戻した数字です。

表面利回り=年間収入÷物件価格×100

「実質利回り」

年間の家賃収入から諸経費(管理費や固定資産税など)を差し引いたものを、物件価格に購入時の諸経費(登録免許税など)を足したもので割った数字です。

実質利回り=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100

不動産業者の彼が算出してくれたのは、実質利回りで10.69%とのことでした。

正直よく分かりません。ここでやっと、ネットを検索し調べ始めます。

なんとなく悪くない数字です。

たいし

いい数字じゃないか!

不動産業者の彼は、本当にいい物件を紹介してくれたんだなぁ。

いい物件だというのは、今でもそう思っていますが、この見た目にいい数字かもしれない利回りには、含まれていない項目があることに気が付けておりません。

物件にかかる修繕等の細かいランニングコストや、確定申告の税理士費用とか、初期投資費用のことなんて、考えることができませんでした。

そして、この時はまだ、一番恐い空室のリスクも実感できていないのです。

しかし、買付証明書を出した以上、話はどんどん進んでいき、あっという間に売買契約締結の日が決まってしまいました。

ここで、あっと気付きます。

たいし

契約時に必要な手付金をどうしようかと...

本審査ってこれからのはずだけど大丈夫なのだろうか...

 

まとめ

今回も専門用語がたくさん出てきました。

「融資特約」「瑕疵担保責任」「契約不適合責任」

「事前審査と本審査」「特約条項」「レントロール」「利回り」

知らないことばかりで、その都度教えてもらいながら、調べながら、覚えていきます。

事前審査と本審査の流れさえ、把握していない状態で売買契約日付が決まってしまいました。

仲介業者がいると手取り足取り御世話してくれるので、とんとん拍子で手続きが進んでいきます。

仲介費用が安くない訳です。

「融資特約なし」や「瑕疵担保責任なし」といったことの他に、収益物件を買うということは、自分が事業者になるということを、しっかり認識しておかなければなりません。

マイホーム購入の場合と異なり、不動産購入時や運用時に税務上の控除のような特典を受けることもできないのです。

当然大家になるのですから、入居者との関係も始まります。

安易に手を出した不動産投資ですが、段階が進んでいくにつれて、現実を突き付けられていくのでした。

続く

 

 

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