相続・遺言

時代が変わるともらえる分が変わる!?相続人の範囲とその相続分

相続制度でも基本となる「相続人の範囲と相続分、発生原因」を解説致します。

いつの法律が適用されるのか?

相続の決まりは、「民法」に定められていますが、そんな民法も、実は明治時代の帝国憲法の下に作られた「旧民法」から、相続の制度は何度も改正され、現在に至っています。

相続は「死亡」によって開始されます。

これから亡くなる方の相続は、今の民法を元にして相続が開始されますが、かなり前に亡くなって、名義変更をしていない方の手続きをしようとすると、亡くなった当時の民法によらなければなりません。

 

亡くなった年代で相続の結果が変わる

特に戦前と戦後では、民法の考え方に大きな違いがあって、「家」の相続の時代と「個人」の相続の時代に分けることができます。

また、細かくは、現行の民法施行以降も、代襲相続人の範囲、法定相続分が変更されているので、結果が異なることがあります。

ポイント

代襲相続とは、本来相続人になるはずの人が死亡などの理由で相続できないときに、その人の子が代わりに相続する制度です。

 

手続きをしておかないと大変なことになる!?

大昔になくなった方が名義人になっているような、所有者が簡単に分からない「所有者不明土地」が、問題になっています。

自分には関係ないと思われるかもしれませんが、人口減少・高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの低下や地方から、都市等への人口移動を背景とした土地の所有意識の希薄化等を背景に、全国的に増加しています。

改正が検討されていますが、このような問題を残さないためにも、手の打ちようがある間に対処しておくことが大切です。

自分の子や孫が巻き込まれることにもなるかもしれません。

 

法定相続人の範囲と法定相続分

簡単に明治から、現在までの相続人の範囲とその相続分をまとめてみました。

明治までさかのぼることは、そうないと思いますので、参考程度に眺めてください。

 

ポイント

尊属とは、自分よりも前の世代に属する血族のことをいいます例えば、父母、おじ・おば、祖父母が尊属に当たります。

卑属とは、自分よりも後の世代に属する血族のことをいいます。子やおい・めい、孫が卑属にです。

現代の相続人の範囲や相続分の詳細について。

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相続は「死亡」によって開始する

相続は、人の死亡によって開始します。

亡くなった方の財産が、当然のように子や妻に引き継がれますが、それも「民法」で決められているからなのです。

残された者の保護するためや、財産が誰の物でもなくなることがないように、決められています。

一般的な「死」は、生物としての「死亡」をいいますが、民法ではもう少し、死亡の範囲を増やしています。

 

民法上の死亡の種類

自然的死亡

自然的死亡とは、一般に使う「死」で、医師が死亡を認定した時点で、相続が発生します。

心肺停止状態の「心臓死」を基準としていますが、心肺機能は保っていても「脳死状態」はどうなのか、といった議論もなされています。

自然的死亡をすると、「死亡届」を提出して、「戸籍」に死亡年月日時分が記載されます。

戸籍へは以下の様に記載されます。

身分事項死亡【死亡日】令和○年○月○日
【死亡時分】午後○時○分
【死亡地】○○市○○区
【届出日】令和○年○月○日
【届出人】親族○○○○

失踪宣告

「失踪宣告」とは、生死不明の者に対して、法律上死亡したものとする制度です

生活をしていると様々な権利関係や義務が発生します。

当然その相手も存在しているのですが、ある人が、権利を行使しようとする場合、その相手がいれば簡単ですが、どこにいるかわからない時は、困ってしまいます。

住所や居所を去って何年間も行方不明になった場合、何もできなくなってしまうと、どうしようもなく途方に暮れてしまいます。

そんなことにならないように、民法は、生死不明の状態が一定期間継続したときは、不在者を死亡したものと取り扱い、不在者の身分上、財產上の法律関係を清算する「失踪宣告」という制度を設けました。

戸籍へは以下の様に記載されます。

令和○年○月○日死亡とみなされる令和○年○月○日失踪宣告の裁判確定同月○日親族△△△△届出除籍

 

ポイント

失踪宣告には2種類あります。

「普通失踪」の場合は「失踪期間満了の時」から7年後。
「特別失踪」は「危難が去った時に遡って」1年後。
にどちらも死亡したものとみなされます。

書いてあるとおりですが、死亡の日付は、普通失踪の場合は、失踪してから7年後の日が死亡日となりますが、特別失踪の場合は危難時にさかのぼります。

例えば洪水などにあって行方不明になった場合は、洪水がおさまった時点が死亡年月日となるのです。

認定死亡

 認定死亡とは、水難、火災、震災等で、死体は発見されないが、死亡の可能性が高い場合に使われます。

 この場合、取調べにあたった役所(海上保安庁や警察署等)が死亡の認定をして、死亡地の市区町村長にその旨を報告し、戸籍に死亡の旨が記載されことになります。

 戸籍へは以下の様に記載されます。

身分事項死亡【死亡日】令和○年○月○日
【死亡時分】推定午後○時
【死亡地】○○県○○郡○○町沖
【報告日】令和○年○月○日
【報告者】○○警察署長
【送付を受けた日】令和○年○月○日
【受理者】○○県○○郡○○町長

高齢者消除

「高齡者消除」とは、所在不明の100歳以上の高齡者について、年齢的に生存の見込みがなく、すでに死亡しているものと認められる場合に、市町村長が監督法務局又は地方法務局の長の許可を得て職権で戸籍に死亡の記載をすることです。

この取り扱いは、戸籍の整理のためなので、戸籍に死亡の記載がなされても相続は開始しません。

その為、高齡者消除は、相続における死亡には該当せず、相続手続を行うには、死亡届を提出して死亡の旨を戸籍に記載してもらうか、別に失踪宣告の手続が必要になります。

戸籍へは以下の様に記載されます。

身分事項高齢者消除【高齢者消除の許可日】令和○年○月○日
【除籍日】令和○年○月○日

ポイント

明治時代から戦前までの旧民法では、相続開始原因として「戸主の死亡」のほか「隠居」「国籍喪失」[女戸主の入夫婚姻」など、被相続人の生前の相続開始原因がありました。

ずいぶんと時代が変わりましたね。

 

 

 

 

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