不動産投資

【副業で不動産投資】不動産購入のタイミングと信頼関係破壊の法理

2020年11月11日

売買物件の分筆登記も完了し、いよいよ収益物件の倉庫を購入致します。

値引き交渉も承諾してもらい、実測面積もかなり大きかったのに、金額を据え置きにしてもらって、いよいよ残代金の決済を迎えます。

何か話がうまい具合に進みすぎて、恐いくらいです。

 

決済場所へ集合

今回の収益物件は、自宅から25㎞くらい遠方にあるのですが、融資を受ける金融機関で残代金の決済が行われるので、売主さんにご足労をお掛け致しました。

不動産業者の彼も、今回は仲介業者ではありませんが、一緒に付いてきてくれました。

たいし
コンサルタント料、払ってますしね。

世の中は、本当にニーズとサプライで成り立っていることがよく分かります。

決済場所はどこ?

不動産の決済の場所は、買主が振込をする銀行などの金融機関で行うことがほとんどです。

金融機関から売買代金の融資を受けるにしても、受けないにしても、代金の支払と所有権移転登記(名義変更)は、同時履行の関係にあるので、お金を動かせる場所になることが、一般的です。

これに対して、売買契約自体は、不動産会社の事務所などで契約を結ぶケースが割と多いです。

 

商業用施設の管理

本日で倉庫の名義が変わります。
遠方の物件ですが、管理はどうされますか?
不動産業者
たいし
うーん、どうしよう。

今回の物件は、手をかけないものを選んだはずだし...

たいし
自分で管理します!
分かりました。頑張ってくださいね。
不動産業者

ということで、自分で管理することになりました。

入居者の多いアパートやマンションの様な物件を、副業で管理しようと思うと、かなり厳しいときがあります。

修理の依頼、苦情の対応等やることが、結構多いからです。

一言で商業用施設の管理と言っても、物件によって千差万別です。

今回の様に1つの倉庫に1人の賃借人という単純な物件もあれば、雑居ビルのように複数の賃借人が入っている物件もあります。

物件自体が、倉庫であり、居住用でもないので、水回りのトラブルも少ないかと思って、今回は自分で管理することに致しました。

居住用の物件では、水回りのトラブル電話が、かなり多かったので、懲りていました。

 

測量成果簿

決済も始まり、色んな説明をしてもらいましたが、結局、測量をしていただいた土地家屋調査士の先生とは、会うことがありませんでした。

代わりに売主側仲介業者の方より、測量成果簿を元に説明を受けます。

冊子をいただきましたが、同じ内容のものをCD-ROMで、データとしてもいただきました。

デジタルの時代ですね。

 

杭の写真から、図面まで紙資料と電子資料でいただきました。

もし、杭や金属鋲といった、境界標が動いてしまったり、毀損してしまっても、このデータがあれば復元してもらえます。

 

売主さんの事情

今回の収益物件購入は、かなり条件のいいものでした。

値交渉に了承していただき、実測面積が多くても値段が据え置きと、申し訳ないくらいです。

簡単に年収分くらい変わってしまいました。

どうしてそんな条件を呑んでくれたのかを、はっきりと聞くことはできませんでしたが、どうも事業運営のために、まとまったお金が早めに必要だった様です。

収益物件に限らず、不動産を買おうと思っても、持ち主が売らなければ、いくら積んでも買うことはできません。

その反対に、タイミングが合えば、お値打ちに買うこともできます。

何となく、相手の窮状につけ込んでいるみたいな気持ちにもなりますが、これも含めて御縁の範囲内であるんだなと感じます。

 

賃貸人変更通知

売主、買主、仲介業者、司法書士の先生と名義変更に必要な、登場人物もそろって、融資も無事実行され、残代金の支払も滞りなく終わります。

固定資産税や家賃の精算も終わり、もう慣れたものです。

と言っても、言われるままにするだけですけどね。

居住用収益物件でも、商業施設用収益物件でも、決済の流れに何ら変わりはありませんでした。

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支払いの伝票も書き終えて、送金の待ち時間中に、不動産業者の彼からアドバイスをもらいます。

今回は管理会社へ委託をしていないので、オーナーチェンジの通知を出しておいて下さいね。
不動産業者

売主さんより、店子との賃貸借契約書を引き継ぎました。

借主さんが、お一人だけなので、賃貸借契約書を改めて結ぶのかと思ったら、居住用収益物件と同じく、所有者が変わったので、「振込先が変わったよ」って通知を送るだけでいい様です。

しかし...

たいし
...そこまでは、やってくれないのね...

このくらいは、仲介業者やコンサル料を取った不動産業者の彼が準備してくれるのかと思っていましたら、そうでもありませんでした。

しょうがないから、自分でやることにします。

たいし
収益物件を管理するということは、こういうことか。

もうこれからは、誰も間に入らないので、全部自分でやらなくてはなりません。

最初の仕事に取りかかりました。

不動産業者の彼に聞きながら、こんな文章を作成しました。

たいし
借主さんに連絡した方がいいですか?
この手紙出しておけば、どっちでもいいですよ。
不動産業者
たいし
え、そういうものなの...

連絡して御挨拶をするのが当然と思っていたので、この回答は結構意外でした。

もちろん、御挨拶をしておくに超したことはないのでしょうが、副業だから手をかけないことを重視したくて、通知文を送るだけで済ましてしまいました。

この「副業だから」という自分勝手な考え方。

かなり危ないです。

いくら手をかけられないと言っても、副業と本業での違いがあってはいけません。

手をかけられないのなら、管理会社へ委託した方が、間違いありません。

でも、結局めんどくさいといった理由から、電話連絡さえしないで、通知書を送り、済ませてしまいました。

しかし、本来賃貸借契約とは、高度な信頼関係の上に成り立っているものなのです。

信頼関係の破壊とは?

賃貸借契約は、継続的な契約なので、お互いの合意がなければ、簡単に解除することはできません。

賃貸人と賃借人の合意による場合(合意解除)か、法律で定められた要件を満たす場合(法定解除)に限られます。

明文にはありませんが「信頼関係破壊の法理」という考え方があり、単に債務不履行があったというだけでは法定解除ができないとされています。

「信頼関係破壊の法理」とは、信頼関係を破壊したといえる程度の債務不履行がなければ、契約を解除することはできないという理論です。

契約書に1ヶ月でも賃料の不払いがあったら、解除すると規定してあっても、ただそれだけでは、解除することはできません。

実務では、3ヶ月分以上滞納して、始めて信頼関係が破壊されたと扱われています。

そんな考え方まである賃貸借契約なのに、僕は借主さんと会おうともしません。

法律上の信頼関係と、人間関係の信頼関係。

どちらも大切です。

その後家賃の滞納が1度あり、挨拶をしておかなかったことを激しく後悔するのですが、借主さんの社員さんが忘れていただけでした。

どんな方かも分からないまま、勝手にカッカしておりましたので、何ごともやった方がいいと、少しでも思ったことは、自分の為にやっておくべきですね。

今では御挨拶もできて、家賃支援給付金や車庫証明へ所有者として印鑑を押したりと、交流もできて本当の意味での信頼関係もできつつあります。

結局、手を抜いて痛い目を見るのは自分です。

手を抜こうと思うなら、お金をかけて誰かに任せなければいけません。

どこに労力を注ぐかの違いですね。

 

賃貸不動産経営とデットクロス

見切り発車で手を出した収益物件も、なりゆきで2件所有できました。

これからが、賃貸不動産経営の本番です。

水回りのトラブルばかりだった、アパートも修理をしまくったせいか、ずいぶんと落ち着きました。

余分な出費ばかりで、赤字ばかりでしたが、ようやく黒字に転換です。

今回の商業用施設の収益物件も、その後遅れることなく毎月家賃が振り込まれています。

賃料が安いので、ローンの支払い期間が長いのですが、その分退去の危険性も少ないと思います。

収益物件を扱うということは、様々な要素のバランスが大切なんだなぁとぼんやり見えて来ました。

何も知らず物件を買っていますので、やがて来る「デットクロス」に備えていかなければなりません。

「デットクロス」とは、ローンの元金返済額が、減価償却費を上回ってしまう状態のことをいいます。

減価償却が終わると引ける経費が大幅に少なくなり、利益が上がるので、税金が出てしまうのです。

その為、やがて来る納税等の資金不足に、今から備えておかないといけません。

 

まとめ

デットクロス対策で売却をしてしまうか、新規物件を購入して減価償却を増やす等、対策は様々ですが、どれを選ぶか自分でもまだ分かりません。

副業でやる以上、本業に支障がないようにしたいスタンスは変えないつもりです。

また、今後新たな動きをしたときに、素人がどうやって対応していったかの様子をお伝えしたいと思います。

過去を振り返り、現在に追い着いてしまったので、今回で、【副業で不動産投資】のお話しは、終了致します。

何か、大きなしくじりでもしたら、お伝えしますね~

その時は、ブログを続けている余裕なんてないかもしれませんけどね(^_^;

御高覧いただき、ありがとうございました。

 

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