不動産投資

【副業で不動産投資】収益物件を買うきっかけと物件を選んだ経緯

2020年9月16日

2年ほど前に縁があって、収益物件を購入しました。

人生で始めて収益物件を購入したのですが、自分がいざ買主になってみると分からないことだらけでした。

自分が実際に経験した、収益物件を購入してから運用をしていくまでの道筋を、ストーリー仕立てで振り返ってお伝えしたいと思います。

こんな方におすすめ

  • 副業に興味がある人
  • 不動産投資を始めたい人
  • うかつに手を出してケガをしたくない人
たいし
勉強しながら書いていきますので、遅筆になるかと思いますが、これから副業で不動産投資を目指している方の参考になれば幸いです。

 

収益物件を選定し、不動産投資を開始するまで

収益物件を購入した頃は、「かぼちゃの馬車」を発端に発覚した「スルガ銀行の不正融資問題」の渦中でした。

その影響からか、現在は取引のない顧客に、不動産の売買金額以外の諸費用も込みで、全額貸してくれる金融機関は、かなり少ないと思われます。

当時はまだ、事件の影響が世間に浸透する前だったからか、何とか諸費用込みで全額融資を下ろしてもらえました。

そんな甘い条件だったので、もし、経営が苦しくなっても、売却して処分したら何とかなるかなって軽い気持ちで決めてしまったことは、否めません。

果たしてフルローンで収益物件に手を出したのが正解だったのか、不正解だったのか...

それは今後分かってくると思います。

しかし、よく考えてみると長い間売りに出ている割には、買い手が付かなかった物件だったんです。

 

割と安易に手を出してしまった

諸費用や税金、金利も払うのに、もしもの時に、すぐ換金して、残債務を返済できるかなんて怪しいもんです。

とは言え当時は

たいし
自己資金0で融資してもらえるから、購入して置いておくだけでローンの返済ができて、待ってれば不動産だけ残るのかぁ。

なんて夢見心地だったので、買う前から将来の心配なんてできるはずもありません。

経済情勢が不安定な今の状況下において、自分にとっていつ不測の事態が訪れないとも限りません。

これまで分かっているつもりだったり、アドバイスを理解しているつもりだけだったことが、きっと多いと思います。

不動産投資のリスクを正確に把握しておくためにも、皆様にブログでお伝えしながら改めて学び、様々な想定をして行こうと考えています。

 

購入のきっかけ

収益物件を購入したのは、2018年でした。

ちょうど政府が、経済活性化のために「働き方改革」の一環として副業を推進し出した頃でした。

1つの仕事に打ち込んで、収入を増やしていくのが本筋かもしれませんが、収入源を複数持つと生活面も精神面も随分と楽になります。

そんな気持ちでいた頃に、知り合いの不動産業者と雑談をしていたら、収益物件の話になりました。

彼は、仕事柄収益物件をしょっちゅう買っていましたので、当然詳しく、いとも簡単にやっているように見えました。

そんな表面上のきれいな話を鵜呑みにして

たいし
何かいい物件あったら僕にも紹介してよ。

何て話していたら、数日後に早速物件を紹介してくれました。

ちょうど彼自身が、他の収益物件を買ったばかりで、金融機関から新しい融資を受けることができないタイミングだったので、自分が買おうとして買えなかった物件を紹介してくれました。

 

紹介された物件

市街化調整区域の新しいアパート

一番最初に紹介してくれば物件は、市街化調整区域のアパートでした。

「市街化調整区域」ですが、「既存宅地」なので立て替えも大丈夫な物件とのことでした。

既存宅なら、誰でも再建築できます!

でも、今はもう調整区域で、アパートの建築はできませんよ。

不動産業者

市街化調整区域とは?

市街化調整区域とは、あまり開発をせず、無秩序な市街地の拡大を防ぐ地域です。

中心市街地から離れている区域が市街化調整区域であることが多く、建物の建築には、建て方や建てられる規模など多くの制限があり、許可を得ないと建築することができません。

市街化調整区域に対して、中心地には市街化区域という区域があります。

市街化区域は、街を活性化させるために活用される地域で、基本的に建物を建てることができる区域です。

※現在は規制が厳しくなり、市街化調整区域での共同住宅は建築できません。

既存宅地とは?

市街化調整区域に指定(線引きといいます)される前から宅地だった土地のことをいいます。

おおよそ昭和45年前後に指定された行政区が多く、基本的にそれ以前からその地域に住んでいない人は、市街化調整区域に家を建てることはできません。

反面、敷地面積に下限があったり、建物の高さも制限がありますが、既存宅地は許可を得て、誰でも建築がしやすい土地です。

建物自体は新しく、魅力的だったのですが、市街化調整区域の土地は、金融機関が土地の評価を高く見積もらずに、担保価値が低いとされるため、売買金額を超える融資が難しく断念致しました。

また、木造や軽量鉄骨の建物自体には、ほとんど価値を付けてもらえません。

金融機関は、支払いが滞った時に、担保に入れた不動産を換金して回収しますので、不動産の価値以上に融資をしてくれないのです。

不動産投資用の自己資金を蓄えていなかったので、自己資金を出してまで買うことはできませんでした。

 

市街化区域の古いアパート

次に彼が紹介してくれた物件は、比較的中心市街地に近い軽量鉄骨造のアパート棟でした。

同じ敷地上にL字のような配置で、奥と手前に横向き縦向きに建っています。

2棟共とても古くて、昭和50年頃と昭和55年頃に建築された、同じ敷地に建つ2棟の共同住宅で、16部屋あります。

実際に現地を見に行っても、正直ボロボロで大丈夫かなぁという建物でした。

当時いただいたメールが残っておりました。

昨日、お伝えした物件情報です。

立地は○○のあたりではかなり良い場所で、
土地の値相場としては、実勢価格@○○万
~○○万をつける場所となります。

@○○万×○○○坪=○○○○万(土地実勢価格)

この築年数で高稼働を保てているのは立地の
良さからと思われます。

不動産自体の価値はかなり高いので、我々業者が
好む物件ですが、 建物のうち、1棟は「旧耐震の
建物(昭和56年以前築)」であるというリスク
と、 建物の築年数から、維持管理コストと、
手間隙がかかりそうな事で、 キャッシュフローの
懸念や資金調達の難しさがあります。

以上の点を勘案いただき、ご興味ありましたら、
ご連絡ください。

不動産業者

上手なメールの文章に心が揺れてしまいました。

 

旧耐震基準とは?

大きな地震が発生する度に、耐震基準が見直されて来たのですが、昭和56年5月31日までの建築確認において適用されていた基準が「旧耐震基準」と呼ばれ、翌日の昭和56年6月1日から適用されている基準が「新耐震基準」と呼ばれています。

この改正は、昭和53年に発生した宮城県沖地震をふまえてのもので、建物の強度を見る目安でありますが、融資を受けるときの判断材料にもなるポイントです。

資料も一緒に送られてきて、現地も見に行ってきました。

※かなり情報を消してあります。

現地には、メールの文章どおり結構修繕しないといけないかなぁという建物が2棟建っていました。

外装塗装費用や修繕費にいくらかかるのか想像も付きませんでしたが、彼のアドバイスどおりに修繕費や火災保険、税金等の諸経費を合算して、金融機関へ融資の相談へ行ったところ、何とかなりそうな回答をいただけたけました。

メール文中にあるように、金融機関に土地の評価を担保価値として高く付けてもらえたようです。

よく読むと、ちゃんと問題点も書いてくれています。

  • 1棟は「旧耐震の建物(昭和56年以前築)」であるというリスク
  • 建物の築年数から、維持管理コストと、手間隙がかかる
  • キャッシュフローの不安の懸念、資金調達の難しさ

しかし、この時の僕には、この文章に記載してある内容が、実際にどんな状態になるのか、はっきりと理解できていませんでした。

取りあえず、彼のことを信頼していたので、メールの文章とアドバイスを鵜呑みにし、勢いで買い付け証明書を出してしまいました。

買付証明書とは?

買付証明書と売主または仲介者にあてて、不動産を購入する意思がある旨を伝える書面です。

購入を希望する一方的な意思表示なので、売買契約ではありませんし、手付金を納める必要もありません。

法的な拘束力がないので、買付証明書を提出しても、買主の意思でキャンセルができます。

不動産取引業者の方達もキャンセルすることに、問題ないと考えているようです。

これから、本格的な融資の審査を受け、「不動産売買契約」へ進んでいくことになります。

 

まとめ

ひょんなことから、収益物件を購入することになりました。

マイホーム以外の不動産を購入することは、なかなか機会がないものです。

一般的に、不動産に関する知識を持っている人の方が珍しいと思います。

今回、購入しようとした序盤だけで、もうたくさんの専門用語が出てきました。

「市街化調整区域」「既存宅地」「旧耐震基準」「買付証明書」

日頃の暮らしでは、聞き馴染みのない用語ばかりです。

不動産投資で収益物件を購入し、運用していく過程の中で、実際に出会った用語や知識、出来事などを今後、紹介していきたいと思います。

続く


 

 

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