こどもの頃、鬼ごっこをしたことがない人ってほとんどいないと思います。
ただ、単純にな運動をするのは、苦痛ですが、鬼ごっこなら息が切れるほどの運動を、楽しく行うことができます。
追いかけたり、逃げたりすることで、自然と体力が付いてくる遊びだったんだなぁと、ふと思い出しました。
鬼の前で、前後左右に動いて逃げるので、全身を使います。
その結果、体幹が鍛えられて、持久力が身につくだけでなく、素早く動くことができるようになります。
大人になると、なかなか鬼ごっこをする機会はありませんが、今でもやってみたら、おもしろいと思います。
ただ、終わる頃には、動けなくなっているかもしれませんけどね。
ちょっと、鬼ごっこについて調べてみました。
鬼ごっこの歴史的意義、背景
仏教寺院の宮中行事である修正会の中で「ついな」と呼ばれる鬼払いの儀式があり、それが起源と言われています。
その期限は古く、平安時代700年代から始まったようです。
別称「比丘女(ひふくめ)」と呼ばれ、江戸時代には「子をとろ子とろ」とも呼ばれていました。
一人が鬼、一人が親、他の者たちは子となり、親の後ろに子たちが前者の腰をつかんで一列を作ります。
親に対面した鬼は、両手を広げて子を守る親のガードをなんとか切り抜けて、列の最後の子にさわるというものだったそうです。
「鬼ごっこ」という名前の由来については諸説ありますが、古くは「鬼事(おにごと)」と言われていたそうです。
鬼ごっこの効果
身体的効果
今の子は、登園がバスだったり、家でもゲームをしたりと、一昔前の子どもに比べて、身体能力が衰えやすいと言えます。
その点、走る身をかわす、といった能力の向上に効果的です。
精神的効果
転んでも泣かない。すぐ立つなどのたくましさといった精神面での豊さが身につきます。
社会性の効果
鬼ごっこは、一人ではできません。友だちとルールを守ることで、成り立つ遊びです。
ルールを守るといった、集団行動が大切だと学び、ルールやマナーが、互いに気持ちよく過ごすためにあるものだと、学ぶことができます。
鬼ごっこの種類
こどもの頃、ルールを変えて鬼ごっこをした記憶がないでしょうか?
その場から動けなくなる「氷鬼」。
手をどんどん繋いでいく「手繋ぎ鬼」。
純粋な鬼ごっこではありませんが、「どろけい」なんて、本当に楽しかった記憶があります。
警察組と泥棒組に分かれて、警察組が泥棒組を牢屋に入れていく鬼ごっこです。
泥棒組は、メンバーが一度捕まっても、捕まっていない泥棒が、タッチしたら逃げることができました。
僕の小学校では、「どろじゅん」と呼んでいました。
語源は、泥棒と巡査なんでしょうね。
「だるまさんが転んだ」や「缶蹴り」、「影踏み」なんかも、鬼ごっこから派生して、出来なのではないかと思います。
スポーツ鬼ごっこ
そんな楽しい鬼ごっこですが、更に戦略性や戦術を組み合わせて遊ぶことができる「スポーツ鬼ごっこ」という、鬼ごっこ協会がオリジナル開発した新しい鬼ごっこがあります。
スポーツと遊びの良さを取り入れた新時代の鬼ごっこで、決められたルールや決まりの中で、誰もが気軽に楽しめることができる鬼ごっこです。
鬼ごっこの記事を書いていたら、しばらく前に、子ども達と一緒に楽しんだことを思い出しました。
スポーツ鬼ごっこには、以下の基本ルールがあります。
① 時間内にトレジャー(宝)を多くハント(獲得)したチームが勝ちとなる。
② 相手のトレジャーを取りに行きながら、自陣の宝を守る。
③ タッチする時は、必ず両手でしっかりとタッチする。
④ Tサークルの内側には守りの選手は入ってはいけない。
⑤ センターラインを越えて敵陣に入り、相手にタッチされたら自陣のSエリアに戻れば、再スタートすることができる。
⑥ 敵陣のSエリアに入ると相手からタッチをされない。
⑦ タッチする時に、押したり、叩いたり、危険な行為はしてはいけない。

スポーツ鬼ごっこオフィシャルサイトより
このルールに則って、子ども達にチーム競技をとおして、相手を思いやる気持ちを学んでもらいました。
■試合時間
5分間×2(ハーフタイム2分間)
■フィールドプレイヤー数
7人制
(1チーム10~12名編成)
といった、チームスポーツです。
スポーツ鬼ごっこオフィシャルサイトによると、スポーツ鬼ごっこ普及には、以下の目的があるそうです。
①青少年の健全育成と基礎体力の向上
「鬼ごっこ」を通じて、外で遊ぶことの大切さを伝え、明るく元気で、健康的な心身づくりを行います。また、全身運動を通じての基礎体力の向上を図ります。
②コミュニケーション能力・チームワークの向上
年齢や性別に関係なく楽しむことができます。チーム内で声を掛け合い、チームで一緒に戦術を考える中で、コミュニケーションが生まれます。
③運動が苦手な子どもや大人のためにスポーツの場を提供
運動神経の有無にかかわらず、みんなで一緒に楽しさを共有することができます。
運動する機会の少ない子どもも大人も気軽にすぐに参加できます。
④子ども達の考える力・創造力・想像力を鍛える。
あくまでもスポーツという位置づけの「鬼ごっこ」です。スポーツということは必然的に勝ち負けが付きます。
そうなれば、どうすれば「勝てるのか?」をチームメイトと一緒に考える中で、考える力・創造力・想像力を鍛えることができます。
体を使う遊びは、他にもありますが、スポーツ鬼ごっこは、話し合って頭を使い、誰でも手軽に楽しむことができます。
ちょっと一定の人数が必要になりますが、大人子ども問わずに、集まることがあったら、やってみてはどうでしょうか?
ちょっと気恥ずかしいけど、とっても楽しいですよ~