僕の好きなマンガに酒のほそ道という作品があります。
1994年から週刊漫画ゴラクにて連載中で、今も続いています。
主人公の岩間宗達が、仕事帰りや一人で飲む様子が描かれているのですが、様々なうんちくを垂れ流しながら、こだわりを見せて飲んでいる様子がとてもおもしろい。
同じようなマンガが他にもたくさんありますが、酒のほそ道は飲んべえがやらかすことを、的確に描いていて共感を持ってしまいます。
似た漫画ではワカコ酒も好きかな。
主人公が女性だけど、こちらも共感してしまう。

主人公の岩間宗達。
いいキャラなんだけど、たまにイラっとする事もよくします。
おそらく作者であるラズウェル細木さんの持論が、ふんだんに散りばめられているんだろうと、読んでいると伝わって来ます。
で、それがまた小気味いい。
ヒロイン?に三浦かすみという登場人物がいます。
彼女は、宗達のよき理解者で辛辣な時もあるけど、鈍感な主人公として描かれているから、くっつくことはないんだろうな。
そういう展開も見てみたい気もしますが。
他にも様々なキャラクターが登場してきますが、どのキャラも個性的なんだけど、こういう人いるよねって思えるのがやっぱり楽しい。
単行本を読んでいると冒頭の前書きで、作者が毎回時事を風刺するような内容を書きながらも、自己反省などに帰結して巻が始まる。
作者の謙虚さが見て取れます。
酒のほそ道カレンダーも売っています。
毎月うんちくが一杯!
でも、家族にはちょっと不評なのが残念。
で、酒のほそ道は、話と話の間には、毎回コラムのような文章も入ります。
それが、マンガの話を補足したり、深掘りしたりして、読んでいるとこちらの造形も深まって、たいへん為になります。
お酒の話に限定ですけどね。
読んでいて自分もよくこれやっちゃうなぁってシーンがあると、周りに誰もいないのにほくそ笑んでしまう。
話においしそうなものや楽しそうなことがあると、マネして楽しんでいます。
ある回ではキャンプに行って、おつまみ用にライス抜きのカレーで飲むシーンがあったんだけど、やってみたらなかなか悪くなかった。
そんな風に紹介したいエピソードは、いくらでも出てきますが、是非実際に読んでいただきたいと思います。
小太りの宗達がダイエットに挑戦して失敗する姿や、自分が二日酔いになったり、知人が病気になった時なんかに禁酒を決意するんだけど、その晩にはもう飲んでいる姿とかを、自分のことのように感じる方は多いのではないでしょうか?僕はそうです。
ずーっと同じテーマで連載されてますが、そのこだわりや姿勢が貫かれて、全くブレていないマンガです。
主人公が、だらしない人間でいいやつなのに、毒を吐くのがまたいい。
気にして調べてみたら、他の無料マンガサイトでも結構読めるんですね。
便利な時代です。

でも、実際に本を買って飲みながら読むのが一番最高の楽しみ方だと思うんです。
泥酔して読んでると記憶に残りにくいから、同じ話を、何度も読み返してしまいます。
アカンパターンですね...